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KERS(カーズ)とは、Kinetic Energy-Recovery System(キネティックエネルギーリカバリーシステム)の略で、2009年よりF1に導入された運動エネルギー回生システム。
従来、減速時の運動エネルギーはブレーキによって熱とダストとして廃棄されるだけだった。そのエネルギーを発電機を通して電力として回収し、電気モーターで加速時やオーバーテイク時に任意に再利用できるようにした機構。
2009年の規定では1周あたりのKERSシステムの出力は60kW(約80馬力)まで、エネルギーの保存量は400kJまでに制限されており、1周あたり6.7秒間に渡って80馬力を追加できる(将来的には出力・容量ともに拡大の予定)。これによるラップタイムの向上は0.3秒と言われるが、レース中の駆け引きなどでラップタイム以上の効果が期待できる。
逆に、KERSシステム自体の重量が増加することで、重量バランスの悪化といったデメリットもある。導入初年度は信頼性の問題もあるため搭載は任意となっていた。
FIAが目指す、環境に優しいテクノロジーの開発・導入によるF1のイメージアップと、白熱したレース展開を実現するための要となる技術である。
関連 F1、回生ブレーキ、フライホイール、kW、FIA、DRS(可変リヤウイング)、ERS
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